昨年も中国向けのECについて、非常に関心が高まった。
どのセミナーも活況を呈し、EC事業者の熱意は、2000年前のそれと酷似していると感じた。
しかし、一方でその熱意を現実に成功へと導いた例はそれほど多くはなかった。
現地でタオバオに出品するケース、あるいは日本からWEBを通じてクロスボーダーでビジネスするケース。
後者の例は、いくつかのハードルが高いせいで、ビジネス的には懐疑的な声もないではなかった。しかし・・・
■------------------------------------------
中国向けECは、これから開花する!?
-------------------------------------------
・国内の中国向けモールは、ひと気無し。
 2008年に最初の開設からこの2年で以下のようなモールが立ち上がった。

 Japan Navi(郵政のモール)2008年
 JChere(JChere)2008年
 佰宜杰.com(SBIベリトランス)2009年
 JPタオ(webアーク)2009年
 日本商城(モールジャパン)2009年
 TaoJapan(Y! Alibaba)2010年
 銀聯在線商城(China pay)2010年
 
 今年に入っても大玉?も開始されました。
 ほとんど、売上が上がっていないという話は、聞きますが
 その逆は、メディアからは伝わってこない。
 
・タオジャパンは、タオバオモールから消えた・・。
 大きな期待を集めた、www.taojapan.com は、開始当時のタオバオのTOPページからの
 リンクは消えた。コンセプトと試みは、正しいコトと思われるが、その方法が消費者観点では
 無理があると予想していた。物流に関するコストが割高であることだけではないようだ。
 その意味では、課題と対処も明確になったということが言えるかもしれない。
 
・海を超えてやって来る中国人は、made in Japan好き。
 さて、日本で売られている商品への人気は、ある層には確実に存在している。
 それを日本から、個人輸入の形でというのが、上記のモデル。
 顧客向けのインターフェース、説明のきめ細かさ、が改善されたとしても、
 物流コストは依然として、悩ましい問題である。

 ならばと、考えられるのが、訪日中国人旅行者をターゲットにできないか?
 2010年は、約100万人の中国人が日本を訪れている。一人当たりの消費額は10万円と言われているので
 ざっと1000億円のマーケットとなる。
 この一部を先にネットで置き換える。旅行に来ているから、荷物はもって帰れば送料は不要。
 もちろん、空港で受け取れば、国内配送料もほとんど必要ない。

・訪日中国人が多く来店する店舗でも、積極策を取らないケース
 
 銀座や新宿の百貨店に行けば、中国人の消費行動を観察することは、珍しいことではなくなった。
 銀聯カードのステッカーは、今ではVISAよりも目立っているかもしれない。
 売り場の店員に聞いても、、売上に貢献してくれる存在であることは確かなようだ。

 しかし、そんな上顧客であるにもかかわらず、ロイヤルカスタマー対策はほとんどの百貨店では存在しない。
ほんとは、ツアーで来る観光客には、”時間が”とても重要な要素だ。
にもかかわらず、大抵の日本の百貨店では1から説明するようだ。でもこなれたお店ならまずは、”時間どのくらいある?”と聞いてから説明をはじめるという。

・買い物目的でも、100%消化できずに帰らざるを得ない店舗側の実情。
そんな、こなれた店舗でも、総じて日本のお店は客に商品を薦めるというスタイルは、少ないようだ。日本人に対しては、あまり付きまとうタイプの営業はご法度だ。でも、中国人の観光客は、”むしろ”適切にレコメンド、つまり売り込まれる方を望んできいるという現実はあまり知られていない。


■------------------------------------------
月間1000万円は、存在した?!
-------------------------------------------
・実際にあった月商1000万円。
ネットは国境を知らない。しかし、日本のECは、日本人を相手にしたドメスティックECとして発展してきた。それは、とりもなおさず言語、つまり日本語の壁がそうさせてきた。
なかでも、海外に向けてビジネスを果敢にチャレンジするWEBは、極少数ながら存在する。なかでも、中国に向けて月商を稼ぐ例が存在した。
それは、実際にヒアリングした話であり、EMSによる配送で月商1000万円という例である。
・モール出店者800店舗の対中国モール。
このモールは2008年と早期に対中国モールとして開始された。そのほかも同じようなコンセプトであったが、このモールが他と違ったのは、事業主が中国人であることだろうか。

・ダントツの会員数
設立後3年を迎えようとするこのモールでは、すでに10万人の会員を獲得している。
もちろん、現地の総人口でみれば、全くのマイノリティであるが、訪日観光客の比でみれば10%に相当する。
・当然行われているor いない”Chat”接客
ネットによる中国、現地マーケットへの販売では、”チャット対応”は、必須と考えられている。スピードと即決を求めるマーケットニーズからは最適のツールと言われてきた。しかし、この1000万円モールでは、チャットは存在しない。


■------------------------------------------
KFSは”公式通り
-------------------------------------------
・成功の要因は?
では、なぜこのモールの店舗は月商1000万円に到達できたのか?
その本質は、国内の成功モデルと大差はないようだ。
要するに、マーケット、つまり潜在的な顧客をつかみ、彼らが欲する商材、特に日本らしい商材を提示し、支持を得ることができたこと。

・本物・高品質、安心・安全、プレミアム感
中国の観光客から見れば、日本の商材、技術はまだまだ学ぶべきことが多いようだ。

参考:アリペイサービス解説書(弊社著)